指導者としての喜び(ノーベルニュース第367号 教室長コラムより)
- 2026/05/11 21:48
- カテゴリー:nobel information
3月下旬の夜、教室の電話が鳴りました。出てみると、かつて竹原教室で教えていた生徒の保護者の方でした。息子の進路が決まったので直接伝えたいとのことで、いっしょに竹原から西条まで車で40分かけてお越しくださいました。
彼は開口一番、「一浪しましたが、横浜市立大学医学部医学科に合格しました。」と報告してくれました。そして続けて、こう言ったのです。
「僕が医者になろうと決意したのは、修道中学・高校の環境のおかげです。でも、中学受験をして頑張ろうと決めたのは、間違いなく先生のおかげです。先生との出会いがなければ今の僕はいませんでした。だから僕は先生に感謝しているんです。」
西条への転勤があり、私が彼を指導したのは小学5年生までの約1年あまり。中学受験で合格へ導いたのは私ではありません。それだけにこの言葉は驚きであり、同時に胸がいっぱいになるほど嬉しいものでした。彼の人生の選択にほんの少しでも関われていたこと、指導者としてこれほど幸せなことはありません。
笑顔で熱く語る彼を見て、私も自然と笑顔になっていました。人を惹きつける力とはこういうものだと感じ、彼ならきっと将来、立派な医師として多くの人を救っていくに違いないと確信しました。
人の人生はそれぞれ、 歩む道も、出会う人も、選ぶきっかけも違います。その中で、誰かの人生の一部に関わり、背中をそっと押す役割を担えることは、教育に携わる者として何よりの喜びです。たとえ短い時間であっても、子どもたちの未来に残る“何か”を渡せているのだとしたら、それだけで十分に報われます。 そしてまたいつか、彼のように近況を伝えに来てくれる卒業生がいることを願いながら、私は今日も教室に立ち続けたいと思います。


