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思い込み(ノーベルニュース第360号 教室長コラムより)

「なんでこんなこともわからんのんか。」

 これは、指導者が口にしてはいけない言葉でしょう。わからないからこそ勉強しているのであり、学んでいる側からすれば、言われたくない、心が傷つく言葉だと感じています。

 私もかつてはこの言葉を口にしていました。自分自身を振り返り、どうしてこの言葉を言ってしまったのかを考えてみると、そこには「こう言えばわかるはずだ」「きっと理解できるはずだ」といった、教える側の思い込みがあったように思います。自分の願望を押しつけてしまい、子どもたちの気持ちに寄り添おうとする姿勢が欠けていたと感じています。

 だからこそ、今の子どもたちには遠慮せずに「わからない」「微妙」「もう一度教えて」といった反応をしてほしいです。わからないと言われても怒ることはまったくありません。私自身、表現を工夫したり何度でも伝え直したりして理解してもらえるよう努めます。

いっしょにわかり合いたい――そんな気持ちで、これからも向き合っていきたいと思っています。

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