伝え方(ノーベルニュース第359号 教室長コラムより)
- 2025/09/10 22:00
- カテゴリー:nobel information
先日、ある先生が「声が小さい」と指摘した場面が印象に残りました。確かに聞き取りづらい状況でした。オンラインだったのでマイクの不調もあったのでしょう。しかし、その言葉の選び方に少し引っかかるものを感じました。
「声が小さい」という表現は、事実を伝えているようでいて、受け手によっては責められているように感じることもあります。その場面を見ながら、ふと「他の言い方もあるのでは」と考えました。
たとえば——
「聞こえづらいのでもう少し大きな声で。」
「もう少し口を大きくあけるイメージで話してみて。」 など
どれも目的は“聞こえるようにする”こと、状況を共有し協力を求める言い方です。こうした表現は相手の気持ちを尊重しながら、必要な改善を促すことができます。
コミュニケーションにおいて、「何を言うか」以上に「どう言うか」が重要だと改めて感じました。もし自分のいらだちをそのまま言葉にしてしまえば、相手との信頼関係にひびが入るかもしれません。逆に少しの配慮があるだけで場の空気はぐっと柔らかくなります。
この出来事は私にとって良い学びの機会となりました。日々の自分の授業の中でも、子どもたちの立場や状況を想像しながら、伝え方に気を配ることを忘れずにいたいと思います。