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当たり前(ノーベルニュース第338号 教室長コラムより)

 なんでこんな問題もわからんのんよ。

 このような言葉を口にしたことはありませんか。言われた子どもからしてみれば、わからんからがんばっとるんよと言い返したいところでしょう。大人からすれば確かに簡単な問題かもしれません。でも、振り返ってみてください。それは自分が子どものとき、教えられた瞬間にパッと理解しできるようになったものなのでしょうか。

 例えば、算数の計算問題で考えてみると、わかるようになりできるようになったのは教えてもらった時ではなく、その後、何度も何度も練習した後ではありませんか。計算を嫌というほどやらされた記憶のある方も多いでしょう。大人が今思っている当たり前は、実は‟少しずつの体験の積み重ねで長い時間かけて身につけたもの”だったりするのです。

 ところが、そのことに気づかず、教えるときにはすべてを理解させようとついついいっぺんに説明してしまいがちです。一度にすべてを受け入れきれない子どもは当然ながら頭に?マークがついています。その様子にカチンときて、ついこの『NGワード』を言ってしまうのです。

 子どもは一度に理解できません。‟段階を踏まえて理解していく”ということを念頭においてご家庭での指導にあたってください。そして、だんだんわかるようになったり、できるようになったときには褒め言葉を添えて承認してあげましょう。この一言がやる気の継続につながります。この冬にぜひ試してみてください。

 

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