「中田とは、テック系のギアや、シンプルでハイエンドな服が好きなところが、自分と似ているなと思っていて。今回は、自分が普段からよく着ている、テックウエアブランドのヴェイランスと、アメリカンヴィンテージをミックスしたスタイリングを提案してみました。王道のヴィンテージスウェットやオールスターと、テッキーなセットアップを合わせて、新鮮なミックス感にしています」(猪塚さん)。
「ヴィンテージの短丈のダウンベストに白Tを合わせて、ラングラーのジーンズ。歴史あるブランドやアイテムを、その人らしく着こなす。それくらいが今の気分でもあるし、個人的にも惹かれますね」(猪塚さん)。
中田 僕が渋谷のセレクトショップ「サレン」でバイトをしていたの、覚えていますか?
猪塚 もちろん覚えてるよ。中田のことは、「サレン」で会う前に、それこそメンズノンノでスナップされた誌面を見ていて、"グレーのスウェットのあのコだ"と、自分も思ってさ。
中田 僕、学生の頃から猪塚さんの大ファンだったので、本当にあのときは興奮しました。
猪塚 まだ高校生だったよね。身長伸びすぎていてビックリした(笑)。
中田 あれから、モデルと俳優として活動するようになって、猪塚さんが再び来店したときに、生意気にも、「いつかスタイリング、やってください」とお願いしたことありましたよね。
猪塚 8年近くたつけど、何度か舞台挨拶のスタイリングをやらせてもらったよね。
中田 初めてスタイリングしていただいたのが、映画『あの頃、君を追いかけた』の舞台挨拶でしたね。プラダのエンジのブルゾンに、キコ・コスタディノフのスラックス。今でも、どんな着こなしか、鮮明に覚えています。
猪塚 よく覚えてるね。中田も、年齢と経験を重ねて着こなしが変わってきたよね。昔は全身黒でバキバキな格好だったけど、最近は抜け感が出てきていい感じだな、と思って見てるよ。
中田 今でも全身黒は好きですが、最近は黒以外にも興味が出てきて。まだ手探りなので、猪塚さんに"俺に似合う黒以外"をアドバイスしてもらえないかなって思って。それで、今回の企画を編集部の方と考えたんですよ。
猪塚 全身黒でハイブランドを着てるイメージが強いから、今日はヒストリーのある服とテクノロジーウエアのミックスを提案してみました。
中田 僕にとって新鮮なものばかりで、サイジングや色使いはスゲー勉強になりました。ただシンプルでオーセンティックな服を選んでも、猪塚さんのスタイリングみたく計算されていないと、ただ普通に見えてしまって、こうはいかないじゃないですか。
猪塚 そこをあえて、中田にはオーセンティックでジャストな着こなしにトライしてほしいな。